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2024年7月28日

文系の院試は受かりやすい?文系大学院は3分の2が落ちる厳しい世界

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皆さんは「大学院入試は学部入試よりラク」という話を聞いたことはありますか?

確かに、大学受験は多くの受験生が予備校に通い、その競争は年々激化していくのに比べて、一部の人たちしか受けない大学院入試は比較的ラクにクリアできそうにも思えます。

しかし、偏差値や合格判定など数値で難易度がわかる大学受験と違い、大学院入試は過去問や合格者数など入試関連で公開されていない情報も多く、その実態はあまり知られていません。

そこで、この記事では「大学院入試は受かりやすいのか?」という問いにお答えしたいと思います。

大学院入試は「ラク」なのか?

・「内部生は有利」
・「教授に気に入られていれば受かる」

など、巷では「大学院は入りやすい」という噂が、まことしやかに流れています。

まずは、これらの真偽を確かめてみましょう。

内部生の合格率は外部生の約2倍あり、基本的には有利

内部生と外部生の合格率を比較してみると、内部生は82%なのに対して外部生は42%と、およそ2倍の差があります。

この数値からすると、大学院入試は内部生にとってかなり有利なように思われます。

その理由として考えられるのは、

・教員にとって内部生の方が、その研究内容をよくわかっているから
・内部生の方が先輩たちから院試の情報を得やすいから
・同じ大学の大学院に進学したい学生が多いから

などです。

しかし学部別に見ると、必ずしも有利とは言えない現状があります。
こちらは、内部生の合格率を学部別に示したものです。

人文科学 62%
社会科学 72%
教育学 76%
理学 82%
工学 86%
農学 85%

これを見ると、文系、特に人文科学・社会科学は、理系に比べて文系の合格率は低くなっています。

そのため、「内部生だから大丈夫」という油断は禁物です。

院試でも実力重視 教授に気に入られているだけでは受からない

・教授がお情けで単位をくれた
・レポートの参考文献に教授の研究書を引用すれば単位がもらえる

こんな話を一度は耳にしたことがあると思います。
こう聞くと、大学の世界では実力だけでなく恩情もまかり通っているかのように思えます。

しかし大学院試験ともなれば話は別です。
院試では、受験者の公正を期するため様々な対策がされています。

たとえば、
・採点者に解答者氏名を見せないようにする
・TOEICやTOEFLなど、外部試験を活用する

大学院の合格者は、最終的にその研究科の教授会で決められます。
受験生の学力を差しおいて、教授の独断で合格させることは、まず不可能でしょう。

これらの点を踏まえると、大学院入試は学部入試と同じで実力がなければ合格はないと考えるべきです。
そのため、教授に気に入られていることが合格に直結するとは決して言えないでしょう。

文系の院試は理系に比べて競争が激しい

次は、令和5年度における大学院入試の合格者の割合を学部別に見てみましょう。

人文科学 42%
社会科学 36%
教育学 52%
理学 71%
工学 78%
農学 81%

文系の合格率は、理系に比べてかなり低くなっています。
文系の合格率は平均43%、つまり、約3人に2人が落ちる厳しい世界であると言えます。

理由は様々考えられますが、文系の方が院への進学志望者が少ない分、定員が少なく設定されていることにあるようです。

加えて、通常の大学院入試は、特定の研究室を志望して受験することになります。
学部の入試のように、第2志望、第3志望・・・ と「すべりどめ」を用意することは難しく、「本命一本」に絞った受験になることが多いのです。
もし不合格になったら、「院試浪人」となることも視野に入れておくべきでしょう。

これには、受験生たちには相当なプレッシャーがかかることも覚悟しなくてはなりません。

国立文系大学院はさらに厳しい戦いになる

さて、ここまでで文系の大学院入試が想像以上にハードな戦いだということがおわかりいただけたでしょうか?

しかし、国立の文系大学院には、さらに厳しい現状があるのです。

こちらは、令和5年度における国立大の文系大学院入試の合格率と内部生進学率です。

合格率
人文科学 41%
社会科学 30%
教育学 49%

内部生進学率
人文科学 39%
社会科学 22%
教育学 31%

大学院全体と比べると、合格率はやや下がっている程度ですが、内部生の割合は4割以下とかなり低いことがわかります。

文系大学院の厳しい試験を乗り越えるためには早めの対策を

文系の大学院は、約3分の2が落ちる厳しい世界です。
特に外部から国公立への進学を考えている方にとっては、より一層厳しい戦いになることを覚悟しなくてはなりません。

そのため、志望する院試の情報をいち早く取り入れ、入念な対策とスケジュール管理を徹底していきましょう。

特に、第2外国語の対策や研究計画書の作成には時間がかかります。
余裕のある学習計画を立て、合格に向けて頑張っていってください!

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