文系院試で失敗しないための事前準備と全対策20ステップ
「これから文系院試の対策を本気で始めたい」
そう思って調べ始めたものの、情報が断片的で途方に暮れる人は少なくありません。
文系院試は、学部入試と違って
- 王道ルートが見えにくい
- 失敗例が表に出にくい
- 一度つまずくと取り返しがつかない
という特徴があります。
i塾では毎年、
「もっと早くこの順番で準備していれば…」
という受験生を見てきました。
そこでこの記事では、文系院試で失敗しないために必要な準備を18ステップに分解して解説します。
準備編 志望校選びと日程確認でスタートラインを固める
ステップ1 志望大学院をピックアップしてリサーチする
まずは、自分が学びたい分野や研究テーマを明確にすることから始めます。そのうえで、そのテーマに強い大学院や研究科をリストアップしましょう。
次に、各大学院の研究科・専攻の特色を確認します。教員の専門分野や過去の研究例を調べることで、自分の研究と合致するかを判断できます。
さらに、内部進学・外部進学の可否や募集人数の目安も把握しておくと、現実的な出願先の優先順位をつけやすくなります。
最後に、情報を整理して最終候補を絞り込みましょう。
ステップ2 前年度の募集要項で大まかな試験日程を確認する
各大学院の前年度募集要項を確認し、試験日程や出願締切をざっくり把握します。
正式な日程は年度によって変わる可能性がありますが、目安として把握しておくと計画を立てやすくなります。
また、試験科目や提出書類の概要も確認しておくと、準備の優先順位を決める助けになります。
大学3年編 合否を決める土台づくりの時期
ステップ3 既習の外国語で受験できるか確認しておく
最初にやるべきことは、受験可能な外国語の確認です。
これは院試対策の中でも、最優先事項です。
特に注意が必要なのが、ロシア語やトルコ語などのマイナー言語履修者。
「ずっと勉強してきた言語が、そもそも使えなかった」という失敗は本当に多いです。
研究科によって、
- 英語のみ
- 英語+独仏中 etc.
- 第2外国語の選択可否
が大きく異なります。
i塾でも、「ここを最初に確認していなかったせいで、半年を無駄にした」という相談は珍しくありません。
院試対策は語学確認から始まります。
ステップ4 研究室にいる院生の先輩にコンタクトをとってみる
次にやるべきは、現役院生からの情報収集です。
- 口述試験で実際に聞かれること
- 教授ごとの質問傾向
- 制度変更の有無
こうした情報は、募集要項にはほとんど載っていません。
研究室の公式サイトや、紹介ページに載っている院生情報を手がかりに、思い切って連絡を取りましょう。
「知らない人に連絡するのが怖い」という声もありますが、
正直に言うと、ここで動けない人は院試で後れを取ります。
ステップ5 希望する指導教員を決め、連絡を取ってみる
研究テーマと教員の専門分野を照らし合わせ、
誰のもとで研究したいかを明確にする段階です。
この時点で簡単なメールを送っておくと、
- 面接時に話が通じやすくなる
- 研究計画書の方向性が定まりやすくなる
という実利があります。
逆に、指導教員を意識せずに出願すると、面接ではかなり不利になります。
ステップ6 英語と第二外国語の単語集を最低1冊ずつ買う
文系院試は、
語学・専門・必要書類・卒論を同時並行で進める必要があります。
だからこそ、単語暗記は早めに仕込む必要があります。
- 英語:1冊
- 第二外国語:1冊
を院試1年前には用意し、毎日少しずつ触れましょう。
こうした地道な努力が、後半の自分を確実に助けます。
ステップ7 研究計画書の作成にとりかかる
研究計画書の重視度は研究科によって異なりますが、
早く書き始めて損をすることはありません。
学術書を1冊きちんと読み、
院試1年前の時点でA4・2枚程度の下書きを作るのが理想です。
特に社会科学系では、
研究計画書 ≧ 専門科目 > 英語
という評価構造になっているケースもあります。
そのため、語学だけが得意でも、内容の深い研究計画書がなければ合格は難しいでしょう。
ステップ8 面接対策を始める
研究計画書を書きながら、
面接で聞かれそうな質問と回答をメモしていくことが重要です。
「提出書類を書く」→「院試で論述を書く」→「面接で話す」
ここに一貫性がないと、面接で必ず突っ込まれます。
ステップ9 卒業論文の構成を決める
院試に合格しても、卒論が出せなければ意味がありません。
3年生の段階で、
仮でもいいので構成を作っておくことで、4年次の負担が激減します。
近年は、卒論提出を課す大学院も増えており、要求水準は確実に上がっています。
ステップ10 語学をブラッシュアップする
院試の語学試験で見られているのは、
「辞書を引きながらでも、自力で文献を読み進められるか」です。
単語力や文法力だけでなく、
文脈から意味を取る力が問われます。
そのため、文法書で文法を体系的に理解し、単語帳で語彙を増やすことが必須です。
さらに、辞書を使いながら学術書や英字新聞を読み、筆者の意図や抽象的表現を考える練習を日々行いましょう。
院試の1年前から計画的に取り組むことで、読解力とライティング力を着実に鍛えられます。
ステップ11 大学院入学後の研究を見据えて出願先を決める
指導教員だけでなく、
- 研究室の雰囲気
- 修士課程の進め方
- 就職や進学の方針
も含めて、最終判断を行いましょう。
研究室の「雰囲気」「カラー」は、意外と重要です。
ステップ12 院試本番の1年前から過去問を解き始める
この段階では、2〜3年分で十分です。
・院試本番の筆記試験で何を書くべきか
・どのように論をまとめていくか
を念頭に置きながら、大学のゼミや日々の文献講読に取り組む姿勢を身につけることが重要です。
ステップ13 希望する指導教授に再度連絡し、研究室訪問をする
可能であれば、必ず研究室訪問をしましょう。
制度変更や内部事情は、現場でしか分かりません。
研究室訪問の有無で結果が分かれる、ということもありえます。
ステップ14 募集要項を入手する
院試は、大学側からの告知が驚くほど少ないです。
3年生のうちに募集要項を入手し、
試験日・締切日をざっくり把握しておきましょう。
大学4年編|実戦モードへの切り替え
ステップ15 大学院説明会に参加する
大学院説明会にまだ参加していない場合は、大学4年生の夏休みまでに必ず参加しておきましょう。
近年はオンライン開催も増えていますが、対面・オンラインを問わず、得られる情報量は決して少なくありません。
著名な教授の話を直接聞いたり、質疑応答の場でやり取りを見たりすることは、受験生にとって大きな刺激になります。
また、「この研究科で2年間やっていけそうか」を見極める機会にもなります。
説明会情報の収集は、遅くとも大学3年生の3月までに済ませておくのが理想です。
受験を考えている研究科の説明会は、可能な限りすべて参加することをおすすめします。
ステップ16 論述試験を時間内に書き切れるようにする
語学の勉強は、院試直前まで続けることになります。
その一方で、論述試験は早めに完成形を作っておく必要があります。
まずは、本番と同じ制限時間で過去問に取り組み、
- 時間内にすべての設問を書き切れるか
- 論の流れが破綻していないか
を確認しましょう。
理想的なのは、院試本番の半年前にはこの段階に到達していること。
それ以降は、「何を書くか」「どう結論を置くか」を常に意識しながら、ゼミや文献講読に取り組める状態を作りましょう。
ステップ17 英語 or 第二外国語の単語を完璧にする
院試本番の3か月前を目安に、外国語の必要な単語は一度覚え切ることを目標にします。
- 英語が得意なら英語
- 第二外国語が得意なら第二外国語
まずは、どちらか一方を「盤石」にしましょう。
単語を覚え切ったあとは、過去問に出てくる学術的文章の文体に慣れ、
速く、かつ正確に日本語訳を作る練習に集中します。
外国語科目を1つ攻略できると、精神的な余裕が一気に生まれます。
この余裕が、その後の院試勉強を安定させます。
目安としては、院試6か月前にB2レベル相当の語彙を一通り終えている状態が理想です。
院試2か月前〜院試本番|完成度を高める時期
ステップ18 研究計画書(+卒業論文)を仕上げ、模擬面接を行う
この時期は、研究計画書の最終調整と、面接対策に力を入れます。
研究計画書は、
- 内容の一貫性
- 研究目的の明確さ
- 修士課程で実現可能な計画になっているか
といった点を意識しながら、何度もブラッシュアップしましょう。
東大・京大・阪大・一橋などの上位校では、
研究計画書や提出論文に対して、学術的な新しさやオリジナリティを求められることもあります。
書き上げた文章は、必ずその分野に詳しい人に見てもらいましょう。
独りよがりな文章は、院試では通用しません。
また、面接は「おまけ」ではありません。
研究計画書と論文を補完し、自分の研究姿勢や思考力を示す重要な場です。
i塾でも、「書類は良かったのに、面接で崩れた」というケースは毎年あります。ここは絶対に手を抜かないでください。
ステップ19 受験する外国語の単語を院試レベルまで完璧に覚え込む
外国語試験は、文系院試の要です。
英語・第二外国語ともに、院試レベルの語彙を確実に押さえましょう。
作文が課される場合は、類似問題を作って実際に書く練習を行います。
過去問を解き切ってしまった場合は、先輩に問題を作ってもらうのも有効です。
国立大学院レベルであれば、
受験する外国語で洋書や学術書を一定量読み込んでいれば、大きな問題はありません。
重要なのは、
「自分の現在の語学力」と
「院試で9割を取れる語学力」
の差を正確に把握することです。
院試の外国語試験にはリスニングやスピーキングがありません。
どれだけ読んできたかが、そのまま得点に反映されます。
ステップ20 期限までに書類を提出し、体調管理をしっかりと
どれだけ実力があっても、期限を1分でも過ぎれば受理されません。
締切の3日前までに提出を終えることを徹底しましょう。
また、直前期の体調管理も重要です。
徹夜は避け、生活リズムを整え、本番に万全の状態で臨めるようにしましょう。
筆記試験の2週間前からは、
「自信が持てる勉強」を中心に行い、精神面も含めて仕上げていくことが大切です。
